伊賀越え奈良街道を歩く

2023年05月02日(火)
総歩数:25488歩 総距離:16.7km

2023年05月02日(火)

五百野~月本

                        晴れ
 かっては安濃津(現在の津市)から伊賀街道、大和街道を経由して奈良へ通じる道を「伊賀越え奈良みち」あるいは「奈良道」と言っていて、古くから開けたルートだったが、藤堂高虎が津に入城すると、津と上野間の往来が激しくなり、明治10年には津から上野までを伊賀街道と呼ぶようになり、奈良街道の名称は五百野で伊賀街道から分岐し、久居を経て月本追分で伊勢街道に合流する間だけに残ることになった。そのためこのHPでは「伊賀越え奈良街道」という名称を使用することにした。
「みえの歴史街道・ウォーキングマップ」を参考にした。

伊賀街道と伊賀越え奈良街道の追分に「右 さんぐう道」「すぐ津道」「左 ならおおさか道」と刻まれた文明6年(1786)の「茶屋の道標」と「家内安全」「永代常夜燈」「ならはせかうや道」と刻まれた天保3年(1832)の常夜燈が並んで立っている。ここは伊賀街道を歩いた際通ったところで、ここを8時39分に出発する。
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左手に北出公会所のバス停がある所に小祠と常夜燈が並んで立っており、その先右手にまだ新しい常夜燈が立っている。
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長野川に架かる稲初橋の袂、右手に「式内 稲葉神社」「右 なら道」と刻まれた明治4年と読める石碑とその横に2体の地蔵尊を安置する小祠がある。また橋の左手には「右 七栗」「左 久居道」と刻まれた大正9年の道標がある。9時2分にここを通る。
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ここで左折して川沿いの静かな道を進んで行く。右手には竹やぶが広がっており、大きく成長したたけのこが何本も立っている。
その先左手に山田池がある所に石仏が4体並んでいる。
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9時52分に羽野の信号で165号線を横断して進む。
静かな旧街道の雰囲気を残している道を進んで行くと、左手に羽野東集会所があり、その前に宝永6年(1709)の石仏を含む4体の石仏を安置する祠とその前に安政4年(1857)の常夜燈が立っている。反対側には馬頭観音を安置する祠とその横に判読できない道標が立っている。
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10時21分に伊勢自動車道の高架下を通り、その先で道は二股に分かれているので、左へ進む。その先で街道は突き当りを左折して進むのだが、右手に「子午の鐘・木槿塚」の案内板あり、そこにお城と町屋を結ぶ「幸町御門跡」があったという案内板も立っている。市の文化財に指定されている「子午の鐘」は、天文元年(1736)に、当時の久居城下に時を知らせるための鐘としてつくられ、寛政元年(1789)に、現在の場所に移されたという。現在は6月10日の「時の記念日」と大みそかの、年2回つかれているという。
鐘の左手には安永7年(1778)に建立されたという「道端(原文は、道ばた)の木槿は馬に喰はれけり」という芭蕉の句碑が立っている。 10時43分にここを通る。
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左手に「薬局」そして「文房具」という看板を掲げた旧家がある。
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次の信号の左手に「いが・なら道 川併神社」と刻まれたまだ新しい道標が立っており、そこに「芭蕉碑の大樹の陰にあるもみち‘」「狩衣に蟻の忙しく動きをり」という句が刻まれている。
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左手に「川北天満宮」があり、参道入り口に欄干の形をした文政4年(1821)の天満宮と刻まれた常夜燈が立っている。11時23分にここを通る。
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その先に十字路があり、ここを右折するのだが十字路のすぐ先で道が二股に分かれており、ここに「右 さんぐうみち」「左 ならみち」「山みち」と刻まれた道標が金網の中にある。
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 その先突き当りに「右 ならみち」「左 さんぐう」と刻まれた道標が立っており、ここから左折して進むと、左手に「宝樹寺」がある。ここには正和3年(1314)に制作された石造地蔵菩薩坐像が安置されている。これは同時期に制作された桃園三地蔵(他に栄松寺・光明寺)のうちの1体と説明されている。11時40分にここを通る。
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近鉄名古屋線の伊勢中川8号踏切を横断して進むと、右手に「物部神社」がある。この辺りは昔、深い森で「天王の森」と呼ばれていたそうで、椋の大木が何本も立っている。境内には嘉永7年(1854)や安政4年(1858)の常夜燈が立っており、本殿左手には安永3年(1774)の大山祇命他山神等がある。12時8分にここを通る。
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雲出川に架かる大正橋を渡って進むと、左手に辻製油の工場がある右手に「右  なら道」と刻まれた自然石の道標があり、その横に庚申塔や山神が集められている。
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中勢バイパスの高架下を通って進み、その先でJRの月本踏切を渡って進むと、
「月本おひわけ」「右 さんぐうみち」「右 いがご江なら道」「左 やまと七在所順道」と刻まれた天保13年(1842)の伊勢街道で最大の道標が立っている。また常夜燈が立っていて、これは天保期(1830~43)に江戸の三人によって発起、建立され、再発起は明治3年に建立されたと説明されている。
ここが伊勢街道と合流する月本追分で13時11分に到着する。
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本日の歩行時間  4時間32分。
本日の歩数&距離 25488歩、16.7km。
本日の純距離    16.1km。(途中、道を間違えず、寄り道をしないで街道だけを歩いた距離)   

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