山陰道(鳥取県)を歩く

2010年05月06日(木) ~2010年05月30日(日)
総歩数:225383歩 総距離:154.2km

2010年05月06日(木)

米子~淀江

                     晴れ

13時20分に鳥取県に入り、県境で9号線から分岐して右折し、JRの線路沿いに進む。左手に石仏が並んでいる。
鳥取県に入り 
 左手に米子西高校がある先から道は二股に分かれており、これを左斜めへ進む。道に沿ってつつじが咲いており、見事なつつじロードになっていた。
なつつじロード 
 左手に「総泉寺」がある。ここは初代米子城主中村一忠公が慶長12年(1607)にご母堂供養のため建立したもので、寛文2年(1662)には伯耆国六郡の全曹洞宗寺院をまとめる「僧録所」に定められ、大本山総持寺の輪番住職をも務めていたという。現在の本堂や山門、石垣などは天保13年(1842)に再建整備されたものという。
総泉寺 
 その横に「桂住寺」があり、ここに「やな井戸地蔵」がある。
やな井戸地蔵 
 更にその横に「愛宕神社」があり、その鳥居のところに「鎮火の神 愛宕神社」という標柱が立っていて、それに旧出雲街道の説明文が書かれていた。それによると「古代において出雲地方を中心とした宍道湖、中海圏は大陸から伝来したと思われる鉄文化、及びそれに伴なう鉄の生産において大変繁栄した地域だった。この地域から鉄を大和に運ぶ道は鉄の道と呼ばれて整備をされていたが、江戸時代になってこの道を出雲街道と呼ぶようになった」と説明されている。
愛宕神社 
 その先で加茂川に架かる愛宕橋を渡って進む。
 街道から右折すると米子駅があり、その通りに今日の宿があったため、一旦荷物を置きに立ち寄る。いつものことだが荷物を下ろすと随分楽になる。
 街道に戻って進むが、このあたりは一直線になっており、元町サンロードと名づけられている。左手に米子博労町郵便局があるところから右折、鳥取街道踏切でJRの線路を横断する。すぐ左手に博労町駅がある。
 左手に「勝田神社」がある。ここは米子城の北の守りとして重んじられた古い神社で、もとは弓ヶ浜外江村にあり、その後新屋村に移り、更に米子城の鬼門を守るため元勝田に移され、現在地には天文22年(1553)に移ったという。文政3年(1820)の鳥居が立っている。
勝田神社 
 右手に「貴布禰神社」がある。ここには大山寺の学僧咥然(トウゼン)によって安政7年(1860)に描かれた「朝比奈三郎、曽我五郎の草摺りを曳く図」という市指定有形文化財になっている奉納額がある。天保4年(1833)の常夜燈が立っていた。
貴布禰神社 
 日野川に架かる日野橋を渡るが、その袂に「日野橋の親柱」がある。明治14年に鳥取県が再置されると、初代県知事の山田信道は悪路の改修を方針として掲げたが、これは交通の不便さから陸の孤島と目されていた鳥取県に文明の光を通わせるためだった。その一環として明治21年に日野川に最初の木造橋が架けられたときの親柱だ。
日野橋の親柱 
 日野橋を渡って左折、川沿いに進んでいくが、そこに「ハゼの木」が立っている。江戸時代の終わりごろになると藩内で消費する蝋の需要が増え、更に江戸藩邸でも鳥取産の蝋を使うようになったため品不足になった。そのため藩は蝋の原料となる櫨の実の生産を高めるため、山裾、原野、川土手などに櫨の木を植えるように奨励したという。ここにあるハゼの木は工場進出や道路改修でこの地へ移設したものという。
ハゼの木 
 右手に王子製紙の工場があり、その工場の周囲を回るようにして進み、堀古川に架かる堀古橋を渡って進むと、左手に「養光院」がある。資料には境内に大庄屋だった石原家ゆかりと伝えられる地蔵を祀っていると書かれていたが、どこにあるのかわからなかった。養光院 
 その先左手に「石原家」がある。現在でも広大な屋敷だ。
石原家 
 右手に大山が見える。頂上付近は雲がかかっているが、なかなかいい眺めだ。
大山 
 二本木西の信号で9号線を横断、更に佐陀入口の信号で431号線を横断して進む。佐陀川に架かる佐陀橋を渡り、その先の小川を渡って左折、大和保育園を右に見てその先で右折して進む。
 突き当たりに石祠が二基あり、その前に「右 よなごみち」「左 ひの道」と刻まれた自然石の道標があるので、ここを左折して進む。
石祠が二基 
 塩川に架かる塩川橋を渡って進むと、右手に「境目地蔵」と「馬頭観音坐像」がある。ここは旧汗入郡と旧会見郡の境界になる場所だ。
境目地蔵」と「馬頭観音坐像 
 右手に「日吉神社」がある。創立は不詳だが、地方には珍しい「サル」の神獣も祀られている。境内の一角には「天之佐奈咩神」を祭るサナメ社がある。サナメ神は古来海神であったといわれたことから古くからこの地が海と深い関係があったことをうかがわせる。また特殊神事である日吉神社神幸祭は古く江戸時代から続く神事で町の無形文化財に指定されている。
日吉神社 
 淀江大橋を渡ると右手に「精明寺」がある。ここの境内には大イチョウが立っている。
精明寺 
 16時58分に淀江駅に着き、JRで米子駅まで引き返す。

 本日の歩行時間   3時間38分。
 本日の歩数&距離  20017歩、15km。

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