甲州街道を歩く

2007年04月15日(日) ~2007年04月23日(月)
総歩数:326591歩 総距離:222km

2007年04月23日(月)

茅野~上諏訪~下諏訪

                                    曇り

 朝起きてみると雨は止んでいる。最終日はできるならば雨の中を歩くのは避けたいと思っていたのでほっとする。今日は距離も短いためゆっくりして8時35分にホテルを出発する。
 少し歩いたところでタクシー会社があったので諏訪大社上社、本宮へ行く道を尋ねたが、標識もあまりなくわかりにくいと言う。話をしているうちに「上社は甲州街道からは外れていることだし、タクシーで行こう」と思った。
 「諏訪大社」は諏訪湖の南側に上社があり、ここには本宮と前宮の2社、北側にある下社には春宮、秋宮の2社の計4つの宮から成っており、社殿の四隅には御柱と呼ばれる木の柱が立っている。
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 全国に約2万5000ある末寺である諏訪神社の本社でもある。上社本宮に参拝する。国内にある最も古い神社の一つということで、歴史を感じさせる造りだ。
前後左右に4本の御柱が立っている。有名な御柱祭りはテレビで見たことがあるが、こうして実物を見るのは初めてだ。
御柱は高さ17m直径1.2mの樅の木。かなりの大きさだ。
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 御柱祭りでテレビに写されるのはごく一部のクライマックスの部分だけであり、実際は
・山出し=茅野市、原村の網置場から御柱街道と呼ばれる12kmを本宮一之御柱、前宮一之御柱から前宮四之御柱の順に曳行する。
・穴山の大曲=穴山地区では左90度曲がり角の難所がある。
・木落し=傾斜度30度の木落し坂から落とす。テレビではこのシーンが放映される。
・川越し=幅40mの宮川を越える。4月頭の水温は雪解け水のため限りなく冷たい。川越しが終わると里越しまで一ヶ月間安置される。
・里曳き=安置されていた御柱屋敷から御柱を曳行する。前宮は御柱屋敷から1km弱、本宮は同2.5kmの道程である。
・建御柱=各宮の四方に柱を立てる。
 といった色々な行事が行われるそうだ。
 御柱祭は寅年と申年に行われるので6年に一回、次回は平成22年に行われる。
 9時20分待っていてもらったタクシーでもとの場所に戻り再び歩き始めるが、かなり寒い。諏訪市は標高768mの場所にあるため、冬は相当に気温が下がるようだ。諏訪湖の御神渡が有名だが、今年は暖冬で御神渡はできなかったそうだ。
 今日もしばらく国道を歩き、茅野上原郵便局のところから右折して中央線を越え、正面に「右江戸道」左面に「左山浦道」と書かれた道標のところから左折する旧道に入る。静かだ。
 右手山の上に板垣城、上原城の跡があるようだが、登ってみることはしなかった。
 再び国道に出て元町の信号のところから道は二手に分かれる。そのまま国道を直進し10時52分上諏訪駅の近くを通る。上諏訪は本陣跡はわからなかったので一応の目安として上諏訪駅でカウントする。
 上社見物を含んで
 金沢宿から3時間49分、21859歩。
 上諏訪駅を過ぎて右折し、再び山沿いの旧道を歩く。左手に諏訪湖が見えるが、今日は曇天のためか湖もなんとなくどんよりして見える。ここにも古い家が残っている。高島城三の丸の門を移築したという家が旧道沿いに建っていた。
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 やがて「甲州街道最後の一里塚」を通る。甲州街道53番目の一里塚で、ここから1100mほどで下諏訪宿に着き、中仙道につながることになる。
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 諏訪大社秋宮の前を通り過ぎ、11時59分甲州街道の終点にある「綿の湯」に到着する。
 上諏訪宿から1時間7分、7252歩。
 ここは甲州街道、中仙道の合流地点でもありその碑が立っている。
その碑には
「甲州街道終点。右江戸~53里11丁 中仙道下諏訪宿問屋場跡
左 江戸より55里7丁 正面京都へ77里3丁」と記されている。
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 ここで写真を撮った後改めて諏訪大社秋宮へ戻る。ここも上社と同様堂々たる造りだ。近くにおられたオバサンにお願いをして写真を一枚撮っていただき、本殿に参拝。無事に歩き終えた御礼を申し上げる。
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 ここから春宮まで約1.2km程。春宮へ行く道は中山道でもある。近いうちにここも歩くぞ!と思いながら歩く。春宮にも他の宮と同様に4本の御柱が立っていた。
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 これで今回の旅は全て終わる。上諏訪まで戻って宿を取り、翌朝九州に向けて帰途に着く。

東海道を歩き終えたのが3月30日。それから15日間休んで今回の旅にでたのだが、この間は色々と用事があって忙しく、そのため準備も万全ではなく、なんとなく疲れも完全に抜けきっていない中、いまひとつ気合の乗らない状態でのスタートだったが、何とかこうして無事に歩き終えることができた。
 今回の旅は前半雨にたたられて困ったが、笹子峠を越えてからは天候に恵まれ順調に予定をこなすことができた。最大の難所と思っていた笹子峠も、実際に越えてみるとそれほどのことはなく無事に越えることができた。又今回は一日あたりの歩数も少なめだったし、距離も短かったので肉体的な負担は少なく、9日間で歩き終えることができた。
 東海道を歩き終えた後も、今回の甲州街道の後も、体重は出発前と全く変わらず68kgだった。
 四国を歩いた後6kgやせたことと比較すると大きな違いだ。四国は距離が長いということと、真夏の暑さが堪えたのだと、あのときの厳しさを再確認した次第です。

本日の歩行時間 3時間24分
本日の歩数&距離 19072歩(約13km)

甲州街道総歩行時間 59時間45分
甲州街道総歩数&距離 326591歩(約222km)。(*公称では211km)