北海道を歩く

2006年09月17日(日) ~2006年10月16日(月)
総歩数:682610歩 総距離:477km

2006年09月28日(木)

ハイパーホテル千歳~サンルート苫小牧

                  歩数:50774歩 移動距離:35.5km
 7時45分ホテルを出発すると間もなく千歳川にかかる。
 昨日夕食をともにした時、彼らからこの川の下流に鮭を捕獲する堰が設けられているということを聞いたので行ってみることにする。国道からそれほど離れていない場所にサーモンパーク千歳という建物があり、その横に堰が設けられていて、丁度捕獲作業をしていた。川に堰を設け、その中に魚道を作ると、鮭はその魚道を通って川を上ろうとする。これを全て捕獲するそうだ。見ていると魚道の出口で水車が回っており、鮭が面白いようにかかっていく。ここで全ての鮭を捕獲するため、これより上流には一匹も上らないようになっている。堰より下流には何匹もの鮭が泳いでいる様子が橋の上から見える。
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 サーモンパークの方がおられたので話を聞く。ここでは毎年3000万匹の稚魚を放流しており、放流された稚魚は石狩川から日本海に出、オホーツク海からアラスカを経由して3~4年後に帰ってくるとのこと。ただ帰ってくるのは1%の30万匹ほどだそうだ。多い時には川が真っ黒になるほど固まってくるそうで、壮観だろうなと思った。しばらく見物して出発する。
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 今日も36号線に沿って歩いていくと、右手に新千歳空港が見えてくる。電車で移動する時はそう思わなかったのだが、実際に側を歩いてみると、とにかく広い。歩いても歩いても空港は終わらない。飛行機が盛んに発着しているが、民間機に混じって航空自衛隊の戦闘機も発着している。訓練なのかスクランブル飛行なのかわからないが、ものすごい爆音を上げながら発着している。周辺では騒音対策が大変だろうと思った。
 長い時間をかけて空港を抜けると、道はまた山の中に入る。人家は全くない。北海道は国道沿いであってもこのような場所が多い。
 やがて道路上に苫小牧市という標識が出てきて、ヤレヤレようやく苫小牧に入ったぞと思ったのだが、それから後が長かった。苫小牧はこれまでの都市とは違いやはり大きな街だ。人口17万人だそうだが、街の面積はかなり広いのではないかと思った。歩いているとウトナイ湖への入り口と表示されている標識があったので見てみると、湖まで1kmと書かれている。ラムサール条約に登録された湿地帯なので見てみることにする。普通であればわずか1kmといえるのだが、こうして丸一日ひたすら歩いている中での往復2kmはそれなりの重さがある。それでも行ってみたが、昨日の雨で下はぬかるんでおり、歩きにくい。湖まで行ったが、視界もあまり広がっていなかったため引き返す。
 しばらく歩くと36号線に面して湖が広がってお、り休憩所もある。こんなことなら最初からここでゆっくり見物すればよかったと思ったが後の祭りである。近くに行ってみると鳥達が岸辺でゆっくり泳いでおり、なんとも心和むいい光景だった。
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 やがて苫小牧の市街地に入る。ここでも道路はまっすぐに伸びている。どこまで行ってもまっすぐ。いくら歩いてもまっすぐ。こうなると自分が本当に歩いているのかわからなくなり、全然進んでいないように思われてくる。段々疲れてくるが、依然先が見えない。惰性で足が勝手に動いているような感覚になってくる。それでも歩き続けて、ようやく苫小牧駅にたどり着く。まさにたどり着いたという感覚だった。
 ここで今日と明日の宿の予約を行う。これで今回の旅の宿は全て確保できたことになる。
 明後日には当初の予定通り一旦九州に帰ることにする。
 今晩の宿であるサンルート苫小牧は駅からすこし離れた場所にあるが、明日歩く方向にあるので都合がいい。夕食はホテルのレストランで食べる。ご飯のお代わりを頼むとウエイトレスが山盛りにして持ってきてくれたので、歩いているということを話すと「すごいですね、信じられません」と言って驚いていた。

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