二回目の四国遍路を歩く

2013年11月19日(火) ~2015年02月22日(日)
総歩数:1678682歩 総距離:1146.8km

2015年01月21日(水)

ときわ旅館~ふじや旅館

                                           曇り

 7時15分に出発する。
 56号線はまだ朝早いのに車の通行量はかなり多い。しばらく進んでいくが、コンビニの数が少ないことに気付く。これは気を付けなければ、と思っていると、一軒あったので、とりあえず昼食用のパンと牛乳を購入する。これで一安心。この時の行動は正解で、その先にも店はあまりなかった。
 「十夜ケ橋」がある。
十夜ケ橋
 昔、弘法大師が行脚の折、この辺りにさしかかった時、日が暮れてしまい、泊まるところもなく空腹のまま小川に架けた土橋の下で野宿をされた。その際、「行き悩む浮世の人を渡さずば、一夜も十夜の橋とおもほゆ」という詩を詠われたという。日々の生活を過ごすので精一杯で、自分のことを考える時間も無く、悟りを得ることもできず、迷い悩みの世界にいる人々を悟りの世界にいけるようにするには、日々充実した生活を、心安らかな生活を送ってもらうためには、どうしたら良いのだろうか。どのような方法があるのだろうか、この事(衆生済度)を考えていると、一晩が十日ほども長く感じたと詠まれたのだ。このことから十夜ケ橋という名前が付けられたという。お遍路をするものが橋の上を通る時、杖をつかないという風習はお大師様を「上から杖でつかない、杖の音で起こさない」という思いから起こったものという。
 8時5分にここを通る。

 その先で56号線から分岐して遍路道に入ると、車がほとんど通っていなくて静かな道になる。この道は旧道の雰囲気が色濃く残っていて、歴史を感じさせる家が立ち並んでいる。
旧道の雰囲気
 右手に新谷町一集会所があり、その前に嘉永2年(1849)の常夜燈が立っている。
新谷町一集会所
 更にその先左手に寛政12年(1800)の地蔵尊があり、その周囲に複数の道標が集められている。
寛政12年
 一旦56号線に合流後、再び56号線から分岐して進むが、その分岐点に古い菅生山(大宝寺)までの道のりを示す道標と「黒内坊上組々中」と刻まれた石碑が並んで立っている。
菅生山
 やがて道は山の中へ入っていくが、ここは地面がぬかるんでいた。少なくともここ数日は雨が降っていないので、日ごろからこういう状態なのかもしれない。雨が降ったときは大変だろうと思った。
山の中
 山を抜けると右手に内子の出入り口といわれた駄馬池があり、左手に弘法大師が泊まるかどうか思案したという「思案堂」があって、堂の前には金毘羅道標と並んで道標が立っている。また堂の周辺には巡礼供養塔なども数基ある。10時2分にここを通る。
思案堂
 さらに坂を下ると、内子町廿日市の町並みに入る。
 JRの踏切でJRの線路を横断して進むと、天保2年(1831)の常夜燈(金毘羅灯籠)が立っている。
天保2年
 10時11分にここから左折して内子の街中へ入っていくと、右手に松乃屋がある。ここは前回泊ったところだ。街中を進んでいくが、歴史を感じさせる家並みが続いている。
歴史を感じさせる家並み1歴史を感じさせる家並み2

 左手に「火防地蔵」があり、文政8年(1825)の常夜燈が立っている。六日市は宝暦12年(1762)と寛政2年(1790)に二度も大火に見舞われたが、そのたびに火がここで鎮火したことから、火災防止を願って、この地に地蔵堂が建てられたという。
火防地蔵
 その先で379号線を進むが、右手に小田川が流れていて水がきれいだ。四国の川は総じて水がきれいな川が多いが、この川の水も澄み切っていて、とてもきれいだった。
 中和田バス停で昼食にする。バス停が小屋になっているので、こういう時に便利だ。右手に掛木橋があるところから旧道に入っていくが、このあたりも歴史を感じさせる連子格子の家が目に付く。旧道らしい雰囲気の道だ。左手に?森三島神社(とぼしがもり)という名前が面白いこの神社は、永禄11年(1569)に曽根城主が建立した神社だ。12時52分にここを通る。
とぼしがもり
 そのすぐ先に大瀬郵便局がある。
更に進んでいくと、左手に曽我五郎十郎首塚の案内があり、徒歩で20分かかると記されていたので、立ち寄らずに先へ進む。建久4年(1193)に曽我兄弟が父親の仇を打ち取ったことで有名で、「赤穂浪士」、「伊賀越えの仇討」と並ぶ日本三大仇討の一つとされている。
 周囲を山に囲まれた道を進んで行くと、左手に「菅生山迄六里」と記された道標が立っている。
菅生山迄六里
 ここから左へ進むと、遍路千人宿泊を記念して昭和5年(1930)に建て替えたという「千人宿記念大師堂」(善根宿)がある。13時30分にここを通る。
千人宿記念大師堂
 更に10分ほど進むと、弘法大師が水を飲んで楽になったという「楽水(らくみず)大師堂」がある。
楽水(らくみず)大師堂
 民宿来楽苦がある。最初はここに泊る予定にしていたのだが、計算をするとかなり早く着きそうだったし、(13時45分に着いた)、あまり早いと宿に入れないという話を聞いたので、急きょキャンセルをしたのだ。
 そのまま進んで、突合には14時18分に到着する。ここで道は左右に別れる。今回は右へ進んで、「ふじや旅館」に15時13分に到着する。

 本日の歩行時間   7時間58分。
 本日の歩数&距離 44783歩、33km。

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