四国遍路・同行三人を歩く 

2006年06月04日(日) ~2006年07月18日(火)
総歩数:1568725歩 総距離:1020km

2006年06月25日(日)

民宿久百々~38番金剛福寺~民宿旅路

                  歩数:58190歩 移動距離:37.8km

 5時30分より食事。6時10分出発。今日も朝から雨のため、休憩場所がない。今日は今晩泊まる予定の旅路まで行き、そこで荷物を降ろし必要なものだけを持って足摺岬まで行こうと思っていたし、旅路までの距離が約7kmで一時間半ほどということもあり、そのまま休まず進む。7時45分に旅路に着くと、丁度夫婦らしい二人連れが出発をしようとしていたところに行き当たる。民宿のおばあさん「丁度いいところに来た。あんたも一緒に行きなさい」「エッ、いやちょっと待って、久百々さんから休まず歩いてきて一息入れたいのでお茶を一杯いただけないでしょうか。」「じゃお茶を持ってきてあげるから早く飲んで一緒に行きなさい」こんなやり取りをしているうちにこのお二人は出発してしまった。このお二人とは次の宿でまた一緒になる。

 旅路で一息入れたあと出発をしようとすると、最初に出発をした二人を送っていったおじいさんが帰ってきた。手に魚を持っている。「これが今夜のあんたのおかずだ。漁協に行って仕入れてきた」。夜の食事のときの話の中でおじいさんが定置網組合の出資者で、今日のように市場に出す前の新鮮な魚を買う権利を持っているそうだ。二人を送っていった後、出荷前の市場で買ってきたとのことだった。一息入れた私を今度はおばあさんが途中まで送ってくれ、遍路道の入り口を教えてくれる。気さくでいいお二人だった。

 今日も雨の中のため休憩が思うようにできない。旅路から一時間半ほど歩いたところで食堂があったので入り、コーヒーを飲むが例のごとく10分ほどいてそそくさと出発する。その後雨は小降りになり11時ごろには止む。
丁度この頃から空腹感が激しくなる。考えてみれば5時30分に食事をしてからもう5時間以上経過しているのだ。腹が減るはずである。11時30分、雨も上がり丁度座ることができる場所があったので久百々で頂いた弁当を食べる。大きなおにぎり2個とバナナ一本、ヤクルトとゼリーまで入っていた。ありがたく頂いてこれで空腹をしのぎ38番へと急ぐ。

 今日は足摺岬へ向かうということで室戸岬の時のように海岸線を延々と歩くのかと思っていたが、海岸ぎりぎりまで山が迫っているので、海のすぐ近くを歩いているのだが、まるで山の中を歩いているような感覚になる。写真の左側はがけになっておりその下は海なのだ。
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 木漏れ日の中、色々な鳥達のさえずりの中、そして潮騒の中、人工の物音が全くしない中を今日も一人で歩く。鶯の鳴き声が特によく聞こえる。口笛で鳴き声をまねてみる。数多くの鳴き声が聞こえるので、あたかも私の口笛に呼応してくれているように聞こえる。自然っていいなぁ。

 12時10分足摺岬に到着。着いたところが展望台の前だったので先に展望台へ行ってみる。ここもやはり以前妻と来たところだ。あの時はいい天気で観光客も沢山いたが、今日はあいにくの雨模様で誰もいない。前回のときは灯台のほうまで行ったりしてかなり時間を費やしたが、今回は長居する気にならず、金剛福寺のほうへ行き参拝。ここも来たはずなのだが全く記憶にない。もともと宗教心などないのだから当然なのかもしれないが。
 参拝後お寺の前にある食堂に入り昼食。一時間前におにぎりを食べたのでここは謙虚に親子丼にしておく。
13時10分出発。今来た道を打ち返す。先ほど歩いてきたばかりの道なのでスイスイ進む。ところが調子に乗りすぎて途中で遍路道に入る場所を見落としてしまったらしい。どうも変だ。見覚えのないところばかりだと思いだした。いくら最近物忘れがひどくなったといっても午前中歩いたところをこれほどまでに完璧に忘れるはずがない。どうやら道を間違ったようだと気がついたのだが、誰にも会わないため確認のしようがない。地図を見ても自分がどこにいるのかさっぱりわからない。しばらく行くとようやく店があったので、そこで聞くとやはり間違っていると指摘される。本来ならば右に曲がって遍路道に入らなければいけないのだが、その曲がり角を見逃してしまったようだ。最初に地図を見なくて失敗したので、それ以降は頻繁に地図を確かめるようにしていたため、間違いがなかったが、今日は同じ道を打ち返すということでつい気が緩んでしまったようだ。かなりの時間ロスしてしまった。17時旅路に帰着。

 今日も宿泊は私一人だけだったが、食事が終わった後も民宿のお二人が色々と話をしてくれ、アルバムまで取り出して見せてくれたりしてまるで家族のような扱いをしていただいた。感謝。

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