四国遍路・同行三人を歩く 

2006年06月04日(日) ~2006年07月18日(火)
総歩数:1568725歩 総距離:1020km

2006年06月09日(金)

徳増~24番最御崎寺~25番津照寺~26番金剛頂寺

                  歩数:44967歩 移動距離:29.2km

 民宿徳増はすぐ前に太平洋が広がっている。朝起きて外に出てみると雨は止んでいたが、風があり大きな波が押し寄せていた。壮観である。自然の迫力になんともいえぬ魅力を感じる。
昨夜は波の音が大きくて眠れなかったのでは?とおばあさんから言われたが、疲れもあってかぐっすり寝込んでおり、全く途中で目覚めなかった。かなり大きな波の音が一晩中していたそうだ。
ss010-1
 台風が来た時などは高い波が襲ってきて、地元の人でも怖い思いをするそうだが、この波を見ているとわかるような気がする。食事に近くの海岸で取ったという貝がでていた。最高のもてなしである。こういう食事を私は大好きだ。

 7時25分出発。しばらく歩き自販機があったので休憩を兼ねてお茶を飲んでいるとM君が追いついてきたので一緒に歩く。
 遍路旅の場合、歩く時は基本的に一人なのだが、歩くペースが合う人とこうして二人で話をしながら歩くのもまたいいものである。もっとも今回の遍路中二人で歩いたのは結局この時だけになる。今日も左側に太平洋、右側は山という単調な風景が延々と続く。やがて室戸岬と書かれた標識が目に飛び込んできた。薬王寺から約80km、長い長い道のりを歩き切ったのだ。前に広がる太平洋。押し寄せる波。雄大な景色の岬にたどり着いた途端、やったぞ!という気持ちになりM君と堅い握手を交わす。これだけの距離を歩いたことは私にとってもそうだが、若い彼にとってもきっといい経験になるものと思う。いや、いい経験にしてほしい。
 最御崎寺もまた山の上。登りの遍路道が別にあったようだが気がつかず車道を登る。1.2kmと書かれていたが、室戸岬についてホッとした後だったのできつかった。
 11時55分最御崎寺に到着。出発から4時間30分、26215歩,.薬王寺から119067歩。
 最御崎寺から下りたところにあるお店で昼食をとる。食事を済ませた後、外に出るとそれまでの曇り空から一転一気に青空が広がっていた。海の青さがまぶしい。すばらしい風景に二人でまたまた感激する。M君はおじいさんの遺品というカメラで盛んに写真を撮っていた。

 14時50分津照寺に到着。最御崎寺から11485歩。
 しばらく休んでいると団体がやってきた。話をしているとなんと私と同じ市内、区内の方とわかる。JR九州のツアーでこられているとのこと。こういう場所でご近所(?)の人と会うとなんとも懐かしい気持ちになる。これが旅情というものか。

 15時30分津照寺を出発。16時45分金剛頂寺に到着。1時間15分、6781歩。
 ここも山の中である。高知県にしては比較的近距離のお寺が続く。ここで山の下にある道の駅で野宿するというM君と別れ宿坊に入る。金剛頂寺の宿坊は大きくて60名ほどが同時に食事ができる広さの食堂があるほどだったが、今夜の泊り客は私一人。この時期歩く人が少ないのだろう、一人で宿泊する場合が多い。広い宿坊を貸切のようにして使い申し訳ないような気がする。外は漆黒の闇、静寂が支配する夜はいかにも遍路をしているという感覚になる。

 昨日四国地方は入梅宣言が出されたのだが、今日は昼から快晴。一昨日のような大雨も困るが、あまり天気がよすぎると暑さが堪える。いずれにしてもこれからの季節、それなりの覚悟が必要だろう。

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