シングルおやじの気ままな一人旅

　　　　　　　　　　　　　　　　　　歩数：43669歩 移動距離：28.4km

　7時25分出発する時に宿の人から遍路道は山道なので、今日の雨では大変だし、クネクネと曲がっていてわかりにくいので国道196号線を歩いたほうがいいとアドバイスを受ける。地図で見るとかなり遠回りになると思ったが、実際はそうではないということだったので国道を歩くことにする。

　土砂降りというほどではないが、止むことなく降り続いている雨の中、海岸沿いの道を延々と歩く。晴れていれば海がきれいだろうなと思う。海沿いの道を黙々と歩いていると室戸岬へ向かったときの事を思い出す。
　しばらく行くと太陽石油の菊間製油所が左手に見えてくる。かなりの規模の工場だ。ここで設備の点検作業が行われているのだなと思いながら前を通り過ぎる。やがて国道沿いに瓦製造の町工場が次々に姿を表す。菊間は瓦の産地で750年の歴史があり、ここで作られる瓦は愛媛県の伝統的特産品の指定を受けているようだ。それにしてもこれだけ多くの瓦工場が並んでいるのを見るのは初めてだ。

　途中道路沿いの喫茶店で日替わりランチを昼食として食べ、13時50分54番延命寺に到着。5時間25分、36028歩。53番円明寺から52011歩。

　ここで二組のバスで来ている団体客に遭遇。一組は20名ほど、もう一組は40名くらいはいたようだ。納経所に行くとお坊さんが一人で掛け軸と納経帳に書き込んでいるが、なにせ数が多い。私の前に若い女の子が3人、そして私と4人がしばらく待っていると、我々の分を先に受け付けてくれた。これで大分時間が節約できた。「丁度重なってしまって」とお坊さんが言われていたが、シーズン中はこういうケースがよくあるのだろう。

　14時25分出発し、15時18分55番南光坊着。53分、6205歩。町中にあるお寺だ。
　ここで7年間毎年四国を遍路しているという人から話しかけられる。以前は歩いて回っていたが、今は自転車で回っているそうだ。四国はその魅力に取り付かれ、この方のように何度も回っている人が多いようだ。
　お寺を出ようとするとお寺の住職さんと思しき方から「宿が取れなくて大変だったでしょう」と話しかけられる。昨夜宿が取れなくて困っていた外人さんと女の子をお寺の屋根の下で野宿させたそうで、今回の製油所の工事が思わぬ形で遍路をする者に影響を与えているようだ。

　16時に今治アーバンホテルに着く。南光坊から1436歩、今治駅のすぐ前にあるホテルだ。
　今治市は人口18万人。地名はよく耳にするのでかなりの規模の都市だと思っていたが、駅前は閑散としている。ビジネスホテルで夕食がないため、どこかで食べようと思って周辺を歩いてみた。飲み屋街らしき雰囲気の場所はあったが、遍路中は禁酒をしているので近寄らないようにした。ほかに食堂はあまり目に付かなかったのでホテルの近くにあるファミレスで食事をする。

　今日は足に内出血。しかたがないので薬を飲む。