四国遍路・同行三人を歩く 

2006年06月04日(日) ~2006年07月18日(火)
総歩数:1568725歩 総距離:1020km

2006年06月26日(月)

民宿旅路~いきいきみはら会

                  歩数:43595歩 移動距離:28.3km

 朝5時前、部屋のすぐ近く、寝ている頭の近くで、にわとりのけたたましく鳴く声がして目覚める。爽快な目覚めといいたいところだが、昨夜部屋に蚊が入っており、刺されて中々寝付かれず3時過ぎに退治してようやく眠れたところだったため、もう少しおとなしくしておいてくれ、もう少し眠らせてくれといいたかった。野宿の人の大変さを思う。

 7時出発。おばあさんが見送ってくれる。本当にお世話になりました。一昨日宿泊をした民宿久百々の前を通ったのでちょっと挨拶しようと思って玄関を開けたが、あいにく不在だった。延光寺へ向かう道は三本あり、その真ん中の道を選ぶ。昨日のこともあり、慎重に地図を見ながら進む。

途中からすごい山の中に入る。三原村へと続く道だ。
ss020
 人間どころか車もほとんど通らない。今日出合った車はわずか3台だった。ただ、景色はすばらしかった。はるか下には下ノ加江川が流れている。その清らかさはまさに絶品。四万十川と比較しても勝るとも劣らないのではないか。大げさではなく日本にもこんなに美しい自然がまだ残されているのだと思ったほどだ。地元の振興という問題はあるのかもしれないが、妙な開発の手が入らずいつまでもこの環境を大切にしてほしいと思った。後に会った人ともこの川のことが話題になる。その方は渓流釣りを趣味にされており、そちらの方面からも魅力を感じるといわれていた。そういわれて気がついたのだが川で釣りをしている人も全く見かけなかった。とにかく人に出会わないのである。
これほど交通量が少なくても、一車線ではあったがちゃんと道路は舗装されていた。道路公団の民営化では色々な論議があったが、今日のこの例を見ても、一概には言えないものの道路はかなり整備をされているという感覚を持った。

 今日は途中一時雨が降ったが、それ以外は曇り空、たまに日が差す程度でとても歩きやすかった。
 昼食は旅路で頂いたおにぎり3個とバナナ。誰も通らない道路に座り込んで食べる。
 食べ終わって一息入れていると、目の端でピョンとはねるものがある。よく見ると山ミミズで紫色の大きいやつだ。雨で道路に流れ出てきて、天気が回復したのでそのまま動けなくなったらしい。日が差しはじめて苦しんでいる。助けてくれと叫んでいるようでかわいそうになって道の端の草むらに移してやり、「環境は変えてやったぞ。後は自分の努力で生きていけ。がんばれ!」と言ってその場を立ち去った。
 道路をみていると色々な生物の死骸が横たわっていることに気がついた。。ミミズもそうだが、トンボの死骸が多いのにも驚いた。数多くのトンボの死骸が道路上に横たわっている。蛇の死骸もかなりあった。生あるものはいつかは滅びるということなのだろう。

 宿泊はNPOみはら会の宿舎に泊まる。部屋に入ってしばらくすると一組の夫婦が入ってきた。後でわかったのだが、旅路ですれ違ったあの夫婦だった。彼らは私とは別の道からここまで登ってきたそうだ。十日単位で区切り打ちをしており、明日の延光寺を打って今回はひとまずひきあげるとのことだった。このように一定の期間歩く区切り打ちの人も多いようだ。

 夕方になると晴れてきている。この時期まともに晴れると暑くてたまらない。もうしばらく曇り空が続いてほしいと願うのはこちらの身勝手か。

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